生物学者のアメリカ暮らし。

大スランプ

ポスドクを始めてしばらく経ちましたが、
完全に仕事にやる気が出なくなってしまいました。
科学者としてはこれではやっていけません。
サイエンスに対して情熱を持っていなければ続けて行けないのに、情熱がどこかに行ってしまいました。

自分のプロジェクトがうまくいかないからなのかとも思ったのですが、もっと根本的なところに理由がありそうです。
まず、プロジェクトが暇すぎる。
プロジェクトの申請書すらないので、やっていることはかなりシンプルなのに、それでも実験がうまく行かないこともあり、前に進めず論文を読む気すらなくなってきました。
院生時代は一日11時間くらい働くのが普通だったので、8時間でしかもあまり何も有意義なことができないまま帰ると罪悪感があります(だから好きな料理をする時間もあるんですが)。
こういうのが続くと、自分が役立たずな気がしてきます。そしてやる気もなくなり、と悪循環。プチ鬱入ってるのかもしれないですね。

他にも、ラボが小さすぎるし、サイエンスについてディスカッションする人がラボ内にいないのも大打撃。

さらに、院のときの学科はラボ間のやり取りがたくさんあり、カジュアルな設定で学科内の人たちと話す機会がたくさんあったのに、この学科に来たら各ラボがとても閉鎖的で、隣の大ラボときたら一日中鍵が閉まっていてラボの人しかアクセスできないことになっています。

最後に、私は病原菌からエネルギー問題の役に立つ菌の研究に乗り換えたので、身の周りの研究(主に植物)に全く興味がなく、セミナーもつまらないのです。
うちのラボも元々植物が専門なので、微生物をやっているのは私だけ。
分野を変えるためのポスドクなのに、その切り替えがまったくうまく行っていません。

元々アカデミアには残りたくはないのですが、私のやりたいことが応用科学なために、「面白い研究をする」というメンタリティーを捨てないといけません。これもかなりきついです。応用ってやっていること自体がかなりシンプルなので、賢いトリックでも思い付かないかぎりプロジェクトがつまらないということに気づきました。

結局のところ、私は自分の仕事が人の役に立って、なおかつ自分しかできないことをやっていないと満足できないみたいです。

今は完全にスランプ状態で次に何をしたらいいか分からないので、これから取る休暇で一度白紙に戻って何が重要か考えてみたいと思います。
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by hamakkoinmidwest | 2009-08-12 07:27 | サイエンス/キャリア

私:Ph.D.をとるためアメリカに来て今はアカデミアとスタートアップの境に存在。夫:元コミットメントフォービックなアメリカ人医師兼研究者。アシスタントプロフェッサー。
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生命科学系PhDをとるため日本の大学卒業後アメリカに来て、当時MD/PhDコース中のPhDの方をやっていた彼と出会いました。彼のレジデンシーの間は国内で遠距離をしていましたが、フェローシップでこの都市に戻ってきたので、何年か一緒に住んでから結婚しました。体外受精の末恵まれた娘と3人暮らし。

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