生物学者のアメリカ暮らし。

サイエンスと仕事の量

少し前に出たNatureの記事で、批判コメントが多数集まったものがあります。
それがこれ

ジョンズホプキンス大学で患者の手術をし、患者から採ったサンプルを使って実験しているという医師&研究者のDr.Qの日常をドキュメントしたものです。
問題なのは、こんなすごい人もいるんだよ、という例を書いたつもりらしいのですが、こういうwork ethicで寝る間も食べる間も惜しんで仕事、という生活スタイルは現実的に家族を持っている/持ちたい若い科学者には無理なこと。
家族や個人的生活スタイルを尊重しないボスだから、ポスドクや院生も金曜の夜10時過ぎまで続くラボミーティングに出席しないといけないし、クリスマスもお正月も働くのが当たり前、みたいなラボ環境なのだそうで。

日本のラボの環境からしたら大して変わらないかも、と思ってしまいましたが(私は日本の院に行かなかったので定かではありませんが、大学4年生の卒業研究では10時まで実験とかも普通でした)、長時間職場にいることは必ずしもプロダクティビティーに繋がらないのは確かです。
私は日本でも女性ボス(高齢)、大学院でも女性ボス(40代、小さい子2人)だったのですが、日本ボスの方は娘が一人いて(その人も女性研究者で結構有名な人ですが(笑)おばあさまが育てたようなものだったそうです。
院のボスは基本的に8時半〜5時半で、たまに週末に来たり、クリスマスに仕事に来たりしてました(ユダヤ人なのでユダヤ教の休日は来ませんが)。
ラボ/ボスによって相当違いますが、私がアメリカの研究環境で好きなのは、結果が出せさえすればいつ働こうがどれくらい長く働こうが関係がないところです。
院生時代はとにかく実験も何も効率が悪かったので、がむしゃらに長時間働いていましたが、ポスドクになってからラボが嫌いな為かなりサボり気味です(汗。
次のラボに移ったらもうちょっと働かないと、です!

Dr.Qの奥さんが何をしてるのか分かりませんが、子供が3人いるところからして、もし仕事があったとしても短時間ですむか、家からできる仕事ではないでしょうか。それに、チャイルドケアを雇うだけのお金があったとしても、父親がこれほど子供と会わないで、母親までいなかったら子供がかわいそうですよね。で、専業主婦だったと仮定して、子育ても家事も全部奥さんがやってると仮定して、仕事ばかりで帰って来ない旦那、ってなんだか日本に見られる光景...。今はあまりそういうのないんでしょうか?
アメリカ人またはアメリカナイズされた妻だったらこういう状況は許容できないのでほとんどあり得ないと思います。

私の彼も本当は外科が一番楽しかったらしいのですが、研究第一にしたいので内科にしたのでした(あと朝が弱い(笑)。
さすがに外科で研究もしようとするとむちゃくちゃな忙しさになるでしょうね。
彼の今のボスはかなり有名人で忙しい人ですが、自分がオフィスにいる時間帯(9時から6時ぐらい)にラボのメンバーがラボにいるかどうかチェックするんです(- -; 感じ悪い...。
最近そのボスに突然解雇宣言された男性ポスドクは、子供と一緒にいる時間を増やすため早めに仕事に来て、テキパキ終わらせて5時とか5時半に帰宅するのですが、それも一因なのかも、と私の彼は相当ショックを受けてました。嫌いな人も結構いるラボで特に仲良くしていた人だったし。
午後にコーヒータイムとかしてくつろいでる独身ポスドク達と比べてプロダクティビティーもそんなに変わらないと思うのに。
私の彼はというと、9時頃仕事をはじめて8時頃帰ってきます。9時近い日も結構あるかな...。たまに朝3時とかいう酷い日もありますが、毎日そんなんだったら絶対続きません。
他のメンバーが話しかけてきたりして日中あまり集中できないので皆が帰ってからの方が全然片付くのだそう。

私と彼が本職をゲットできたとして、子供ができたら時間のやりくりがホントに大変になりそうです。
私の身の回りでは夫婦供にキャリアがある人ばかりなので、子供のいる友達夫婦とか見ていてもよくこなしてるな〜と思います。
私の次のラボのボスは、私の彼より若い、2歳児の父。医者ではないので臨床の義務はないですが、成功している若いボスの手本として色々学べることがありそうです。

まとまりなくだらだら書いてしまいましたがちゃんと編集する時間がありません!失礼しまーす
[PR]



by hamakkoinmidwest | 2011-09-23 07:52 | サイエンス/キャリア

私:Ph.D.をとるためアメリカに来て今はアカデミアとスタートアップの境に存在。夫:元コミットメントフォービックなアメリカ人医師兼研究者。アシスタントプロフェッサー。
by hamakkoinmidwest
プロフィールを見る
画像一覧

カテゴリ

全体
アメリカ生活
同じ屋根の下
国際恋愛
サイエンス/キャリア
自己紹介
料理
彼の仕事関連
結婚未満
ビザ関係
国際結婚
serious stuff
ウェディング関連
アメリカで不妊治療
Outlander(Starz)
未分類

About

生命科学系PhDをとるため日本の大学卒業後アメリカに来て、当時MD/PhDコース中のPhDの方をやっていた彼と出会いました。彼のレジデンシーの間は国内で遠距離をしていましたが、フェローシップでこの都市に戻ってきたので、何年か一緒に住んでから結婚しました。体外受精の末恵まれた娘と3人暮らし。

検索

ファン

ブログジャンル

画像一覧