生物学者のアメリカ暮らし。

海外在住者のジレンマ



父方の祖母が亡くなりました。

私は父方の親戚とはあまり親しくなく、おばあちゃんとはたしか大学1年の時以来会っていません。94歳で、ここ数年はずっと寝たきりだったし、身内でも誰だかわからなくなっていたそうです。
ろうそくの火を消すような、安らかな最後だったそう。

父が電話でなくメールで知らせてきました。そして帰国する必要はない、と。

これが母方の祖母だったら即帰国しているところなのですが。改めて父方の親戚との付き合いの薄さを感じます。

アメリカにいると、家族の大切さを考えさせられることがたくさんあります。
そして、その度に私って冷たいのかなと思ってしまいます。

おばあちゃんが亡くなったのが悲しいというよりも、お葬式に出られないのが心苦しいということに対して悲しくなりました。

彼は、「後悔するといけないから、帰った方がいいと思うんだったら帰りなよ」と言います。でも、私には卒業直前に一時帰国する精神的余裕がないのです。
「家族は家族だよ。」と言われて、そうなんだけど、でも行けない。と言うしかありませんでした。

家からこんなに遠く離れて暮らせるのには理由があるのかもしれません。私は父とはあまりいい関係が保てていません。両親とも、私の進路には全く口を出さないタイプ。それに寂しいとか帰ってきてとか、言われたことがありません。

今までのアメリカ在住生活で一番後悔しているのが、母が手術をしたときに帰国して助けてあげられなかったこと。当時まだクラスとテストがあり、どうしても帰れなかったのです。
こういうことがあると、アメリカに永住する可能性があることに、一歩踏みとどまって考えてしまいます。親がもっと歳をとったらどうなっちゃうんだろう。と今から不安なのにも関わらず、日本に住んで日本で仕事をするのが自分にとって幸せでないのが分かっているんです。
少し自己中心的ですね。

時差のため日本時間で朝になってから、父と電話で話しました。
孫が大勢いるから、私は出席しなくてもいいという父に、せめて私からお花を送りたいと説明しました。
帰国した時に、お墓参りに行って、おばあちゃんに博士号のdiplomaを見せるから、そっちの方がおばあちゃん喜ぶよね。と自分に言い聞かせています。

論文の追い込み、おばあちゃんのためにもがんばります。
[PR]



by hamakkoinmidwest | 2008-12-13 08:11 | アメリカ生活 | Comments(6)
Commented by forestlily at 2008-12-14 12:13
つらく悲しいお別れがあったのですね。わかります、そのジレンマ。私もいつもそのジレンマに苛まれています。おばあちゃん、きっと応援してくれていますよ!私も祖母がなくなったときから、いざというとき、どんなにつらいことがあっても最悪の状態になるのを祖母がガーディアンエンジェルのように見守ってくれてくれているから、避けることができていると信じています。
Commented by hamakkoinmidwest at 2008-12-15 00:40
コメントありがとうございます。
forestlilyさんも同じ悩みを持っているのですね。家族親戚と遠く離れて暮らしている人に共通のジレンマでしょうね。
Commented by Alice at 2008-12-15 18:52 x
論文の追い込みの時期に、つらい思いをされたんですね。お疲れ様です。将来住む場所として、研究をされるなら断然アメリカですよね。しかも彼氏さんもいて。
アメリカにいらしても、親が本当に病気のときなどは休暇を取って帰れたりしますよね、多分。私の彼はそんな場合はまとまった期間、帰るつもりでいるようです。逆に私のほうが日本にいるくせに、当分の間は、親が病気になられても長期は帰りにくいので、今後住む場所を悩みます。
論文、頑張ってくださいね。
Commented by 北欧の研究者 at 2008-12-15 19:27 x
はじめてコメントさせていただきます。

昨年、私も父方の祖父母をほぼ同時期に亡くしました。祖父は私が留学開始直後に脳卒中で倒れたらしいのですが、両親からの配慮で祖父が亡くなるまで私には一切知らされませんでした。

一時帰国した際、祖父母の仏壇の前で葬式に出られなかったことを詫びるとともに、残りの海外研究生活を精一杯頑張ると誓ってきました。

論文の追い込み、頑張ってください。私も陰ながら応援しています。
Commented by hamakkoinmidwest at 2008-12-15 23:09
Aliceさん、
自分のやりたいことを追求するならアメリカに住むことになると思います。アメリカだとボスが「家族のためなら休暇をとってもいい」という人が多いので将来的には万が一の時は帰れると思っているのですが。

Aliceさんはご両親思いですばらしいといつも思っています。
Commented by hamakkoinmidwest at 2008-12-15 23:14
北欧の研究者さん

はじめまして。コメントありがとうございます。
そんな経験がおありなんですね。辛い体験ですが、きっとがんばっている留学研究者の多くが同じ立場にあるんだろうなと思うと、少し慰められます。

応援ありがとうございます。北欧の研究者さんも、研究がんばってくださいね。

私:Ph.D.をとるためアメリカに来て今はアカデミアとスタートアップの境に存在。夫:元コミットメントフォービックなアメリカ人医師兼研究者。アシスタントプロフェッサー。
by hamakkoinmidwest
プロフィールを見る
画像一覧

カテゴリ

全体
アメリカ生活
同じ屋根の下
国際恋愛
サイエンス/キャリア
自己紹介
料理
彼の仕事関連
結婚未満
ビザ関係
国際結婚
serious stuff
ウェディング関連
アメリカで不妊治療
Outlander(Starz)
未分類

About

生命科学系PhDをとるため日本の大学卒業後アメリカに来て、当時MD/PhDコース中のPhDの方をやっていた彼と出会いました。彼のレジデンシーの間は国内で遠距離をしていましたが、フェローシップでこの都市に戻ってきたので、何年か一緒に住んでから結婚しました。体外受精の末恵まれた娘と3人暮らし。

検索

ファン

ブログジャンル

画像一覧